こんにちは、「ゆい リビングス」の樋口です。梅雨が明けたら、とたんに暑い夏がやって来るこの季節。今回は、電子化が進みペーパーレスになりつつある今、文字で気持ちを伝え、絵で夏の季節を感じることが出来る、夏のごあいさつや暑中お見舞いにぴったりのシオンさんの型染めはがきをご紹介いたします。
日本絵画のような型染めはがき
型染めは日本の伝統的な染色技法で、輪郭線の線描と色合いが魅力です。その技法には2種類あって、一般的には「ステンシル」と呼ばれている、型を使って直接染料で染める方法と糊などの防腐剤をすり込んで染める方法があります。和紙の素材感や趣を大切にしながら意匠をめぐらし、日本画の顔料を使用して絵画を描くようにはがきを染め上げるシオンさんの用いる技法は、型を用いて直接染料で染めるステンシルタイプ。ステンシルならではの輪郭線と色の風合いが印象的です。絵と余白のバランスも絶妙で日本画のような仕上がりです。また、型の製作には、日本古来の和紙に柿渋を塗った渋紙や丈夫な洋型紙などを使用。染める絵によって型を替えるそうで、とてもていねいに、丹精込めて作られています。
職人さんを泣かせても、書き手には優しい和紙
シオンさんの型染めはがきは、福井産の耳付き和紙が使われています。表面が固くて染料が入りにくく、少し染めにくい和紙だとのことですが、その分文字を書くのには適した紙で、インクはのりやすくペンの引っ掛かりもなく、とても書きやすいはがきになっています。耳付きの和紙と型染めの絵がとてもマッチしていて、上品で落ち着きのあるはがきに仕上がっています。
一枚一枚、手作業で
型染めはがきを作るにあたって職人さんが気をつけているのは、染めの際には色に深みが増すように、できるだけ単調にならないよう色を重ねて染めること。同じ柄・同じ色を使用しても、染める職人さんによって雰囲気が変わるので、できる限り、同じ職人さんが染め上げるようにしているそうです。けれど、すべてが手作業なので、どうしても少しずつ風合いが異なってしまうため、世界にひとつしかない味わいだととらえていただければ幸いです。
今年の夏は送る相手に想いをはせながら、夏の風物詩が描かれたシオンさんの型染めはがきで、暑中お見舞いを送りませんか?