泡が絶え間なく立ちのぼることから、「絶えない幸せ」の象徴としておめでたい席で用いられるシャンパン。かつてないバス旅「真結(ゆい)」では、「ゆいプリマ」車内にて、旅のはじまりをお祝いするシャンパンセレモニーを行っています。旅のコンシェルジュであるアテンダントが「もっと美しくスマートに、一層おいしくご提供できるように」と、今回は、ワインのセレクトショップオーナーである島田靖子さんからシャンパンについて教わりました。アテンダントの真剣な学びの風景と共に、シャンパンの魅力をお伝えします。
まずは、お酒の基本知識を
今回、アテンダント勉強会が行われたのは、神戸市東灘区の「Enoteca La Sirena(エノテカ・ラ・シレーナ)」。店内はひんやりと肌寒く、大きなワインセラーのよう。14℃前後での保管が最適だというワインのために、空間全体の温度管理をしているのだそうです。
はじめに、お酒をご提供する上で欠かせない基礎的なことを教わりました。お酒は、大きく分けて3種類に分類されます。酵母を原料とし、アルコール発酵させることによってできた「醸造酒」。ブドウに含まれる糖によって発酵するワインや麹を使って発酵を進める日本酒は、この醸造酒に分類されます。醸造酒を蒸溜し、アルコール度数を高めたものがウイスキーや焼酎などの「蒸留酒」。醸造酒や蒸留酒に果実、糖分、香辛料など他の成分を加えてつくりあげるのが「混成酒」です。
シャンパンは、ワインの一種
ワインは、製造法や原材料によって、赤ワインや白ワイン、ロゼワインなど発泡性のない「スティルワイン」、発泡性のある「スパークリングワイン」、ワイン自体の保存性を高めた「フォーティファイドワイン」、サングリアなどワインに果実などを加えた「フレーバードワイン」の4種類に分けられます。
シャンパンは「スパークリングワイン」の一種に位置付けられ、フランスのシャンパーニュ地方で、シャンパーニュ製法で造られたものだけがシャンパンと名乗ることができます。シャンパンは、通常のワインと同じ方法でベースとなる泡のないワインを造り、できたワインを瓶に入れて糖分と酵母を加えて2度目の醗酵をうながします。瓶の側面に沈積した澱(おり)を瓶の口部分に集めて除去し、減少した不足分を加えて栓をするという非常に手間ひまのかかる工程を経て、製造されます。
フランスで人気No1の「ニコラ・フィアット」
ゆいプリマのバス車内でお楽しみいただける「ニコラ・フィアット」は、フレッシュでエレガンス。フルーティーな後味とさわやかな余韻を味わうことができ、真結の旅の門出を祝うのにぴったりのお酒です。1976年の創設からわずか30年あまりで販売数量フランス国内No.1、世界ベスト3にと、めざましい躍進を遂げたブランド。フランスでは12年連続人気No.1に選ばれ、日本ではJAL国内線のファーストクラスで4年連続採用されています。
なお、お酒が飲めない方には、シャンパンのような見た目を持つりんごサイダーをご用意しておりますので、お客様全員で旅の出発をお祝いできます。
スマートに美しく、注ぐために
瓶のふたを、音を立てずに開けるのがマナーだとされるシャンパン。しっかり冷やして、開栓する前に瓶をゆすり、瓶内のシャンパンの温度を均一にします。開ける際は、コルクではなく、ボトルを回すのがポイント。万が一あふれそうになったら、瓶を斜めに傾けて瓶内の空気の面積を大きくするとこぼれにくいのだそうです。そして、水滴が落ちないように注意をはらいながら、6分目くらいまで少しずつ注いでいくのがスマート。その他、グラスの洗い方や保管方法なども教わりました。
「ゆいプリマ」の出発セレモニーでは、アテンダントがお客様お一人おひとりにシャンパングラスをお渡しします。乗務員を含めた参加者全員で旅の門出をお祝いする出発式では、選び抜かれた至福の味をお楽しみください。一期一会の出会いに、すてきな旅のはじまりに…乾杯!