真夏の日照りを前に、植物にとっては恵みの雨の日が続く季節になりました。こんにちは、ゆいツアーデスクの出野上です。
今回のゆいツアーデスク講習会では、梅雨のシーズンにピッタリの紫陽花をふんだんに使い、しかも幸せを呼び込むと言われる形にもこだわったオリジナルリースの作り方を、フラワーデザイナーの山内和子先生から教えていただきました。
幸せをキャッチするカタチ
挑戦したのは、馬のひづめ、西洋ではホースシューと呼ばれる馬蹄型。U字型に飾ると下のくぼみで幸せを受け止め、逆さに飾ると丸い空間を通って幸せが舞い込むのだとか。リースとして玄関に飾ると、魔よけになり、新しい門出に幸せをキャッチするラッキーアイテムになるそうです。
説明を聞いて、リースつくりの期待が高まります。
まるで生花のようなやわらかく瑞々しいプリザーブドフラワー
花材は、ミントパープルのグラデーションが美しい紫陽花、銀色の細い形が涼やかなストーベ、緑色のシルバーデイジー、愛らしい小花のミエバーラ、木の皮を削ってお花に見立てて作られた大小のソーラーローズ。これらプリザーブドフラワーとドライフラワーを組み合わせるのがポイントです。
プリザーブドフラワーの紫陽花は生花のようなやわらかさ。美しい状態を長く楽しめるよう加工された状態に「ホンモノみたい!」と声があがりました。
ワイヤリングで、命を吹き込む
まず、紫陽花とストーベの花の部分が折れることなく自立するよう、ワイヤリングを施します。紫陽花を細かく小さな束へとほぐし、2センチほどの茎を残してカット。その茎の根元、茎の股の部分にワイヤーを通し、少し長短を付けた状態で2つに折り、長いワイヤーで茎と短いワイヤーをぐるぐる巻き込みます。細いストーベは股分かれになった部分から約5センチあたりで茎をカット。これも長短違う2つ折りのワイヤーを茎にひっかけ、茎と短い方のワイヤーを長いワイヤーで巻いていきました。
左右に振っても花びらが落ちず、太陽に向かって伸びていく花のようにすっと立たせるために、1本1本、丁寧にワイヤリング作業を行います。これはだれもが作業に没頭してしまう工程なので、会場は静寂に包まれていました。
花をつなげ、広げるための土台作り
今回のリースでは、一方向に花を挿してリースを作るのではなく、土台を2つ作りそれらの根元をドッキングさせることで馬蹄型の形に整えるため、ワイヤリングされた紫陽花とストーベを同じボリュームになるよう、2分割します。
まず、2本のストーベで立体感を出すために高低差をつけ、根元を固定します。
粘着力のあるフローラルテープをひっぱりながらワイヤーが見えないように巻きつけます。次に小さめの紫陽花を右、左と交互に、挿し込む向きを変えながらフローラルテープで巻きつけます。
2本のストーベを頂点とし、少しずつ下に向けクリスマスツリーが広がるような形をイメージします。ただし、正面から見えない裏側に花を挿すと、花の量が足りなくて小さなリースになってしまうため、目に触れる表面からのみ花が見えるようにします。
幸せをキャッチする形に整える
2つの土台の根元同士をクロスさせ、その中心から左へ、右へ。外側へ向かうように長いワイヤーで巻きつけていきます。さらに縫うようにワイヤーを用いて2本のリースが重なったところをしっかり結んだら、両端を持ち上げて、幸せをキャッチするホースシューの形に整えます。
たくさんの種類のリボンの中から好きな色を選び、それぞれの端にリボンを付け結びます。ドライフラワーも思い思いにボンドで接着して、幸せをキャッチするリースを仕上げます。
すでに出来上がったものをリース形にまとめるのではなく、ワイヤリングから全て手作業のオリジナルリース作り。時間も予想以上にかかりましたが、それだけに「大切に飾ります」とみなさんがおっしゃるほど満喫していただけたご様子でした。幸せへの願いをこめてリースを飾られた皆様に、これからどんどん幸運が訪れますように。
ゆいツアーデスクでは旅と暮らしを彩る数々の講習会を毎月開催しています。ぜひ、ご参加ください。