昨年大好評だったツアー「ゆいクラブ会員様限定 極上神戸ビーフに舌鼓の旅」のアンコール企画。このツアーはなんといっても、選び抜かれた最高級の神戸ビーフをコーススタイルでお召し上がりいただくのが醍醐味です。お料理だけでなく、ご提供するワインにもこだわったこのツアーには、西脇市出身で、世界で活躍するワイナリーオーナー・杉本夫妻が同行。神戸ビーフに合うワインを直々に教わることができる、1日限定のまたとない旅となりました。兵庫・西脇の魅力をぎゅっと詰めこんだツアーの様子を、ゆいツアーデスクコンシェルジュの亀谷がお伝えします。
旅の始まりは、ワイナリーオーナーが厳選した1杯から
神戸・三宮を14:00出発、と旅のはじまりはゆっくりめ。「真結」の旅では、「ゆいプリマ」車内で旅のはじまりを祝福するシャンパンセレモニーを行っています。このツアーでは特別に、アメリカのカリフォルニアで、日本人の食事によく合うワインを作られている杉本夫妻おすすめのスパークリングワイン「3209」で乾杯しました。杉本夫妻の手がけるワインは、JAL国際線のファーストクラスや高級旅館で採用されるほどの上品な味わいが定評。お2人は同じ西脇中学校のご出身で、共に3年2組9番だったそう。そのスイートなエピソードにちなんで名づけられた「3209」を手に、いつもにも増して幸せな乾杯式が執り行われました。
臨場感あふれる播州織工房
この旅の目的地である兵庫・西脇は、糸の段階で色を染めてから織る先染(さきぞめ)織物「播州織」の産地として知られています。今回は「織馬鹿」(おりばか)と呼ばれる工房を訪問。建物の1階にある工房の奥には、織り機が所狭しと並びます。この工房では、複数の糸を同時に編み込み、どのタイミングで表に出すかで柄を表現することができるジャカート織機を使用し織られた織物「ジャカート織」がメインでつくられています。生地に織柄を入れる際、紋紙(もんがみ)と呼ばれる紙に、一定の規則に従って穴をあけ、その紋紙をジャカート機に読まることで柄の指示を出しているのだそうです。
次々に織られていく様を見学した後、2階にあるショップへ。この工房で織られたものをはじめ、播州織のストールが販売されていました。薄手のものや、これからの季節に重宝しそうな厚めのストールまで幅広い品ぞろえ。作り手と直に会話しながら購入できる、播州織の直売所です。
初めてなのになつかしい、日本の美しい小学校
次は、日本の美しい小学校として知られる「西脇小学校」へ。校長先生が直々に出迎えてくださいました。明治6年に建てられた西脇小学校は、2018年10月で創立145周年。3棟ある木造校舎のうち2棟までが修理を終え、最後の1棟が修理に入る前という…修理前の校舎を見学できる絶好のタイミングでした。ゆいのツアーだからこそ、特別に見学できたとのこと。木のぬくもりに満ちた校舎内はどこかなつかしく、それぞれの小学校時代の思い出がよみがえってきそうな親しみ深い空気に包まれました。
校長先生のお話に耳を傾けながら、校舎内を見学。映画「火垂るの墓」「人間失格」のロケ地に選ばれた際の裏話などもお聞きして、心あたたまる時間を過ごしました。
和牛の最高峰、神戸ビーフを味わう
いよいよ、ツアーのメインである「焼肉店 肉料理 樹(たつき)」での夕食タイム。生産牧場である「川岸牧場」直営の精肉店「肉処 樹(たつき)」から毎日、選りすぐりの神戸ビーフを仕入れています。はじめに「ふだんは焼肉屋をいとなんでいるお店を特別に貸し切って、コース料理をゆっくりご堪能いただきたい」と、オーナーの川岸正樹さんからごあいさつがありました。前回に続いて今回も参加してくださったお客様にも楽しんでいただけるように、今回は中華風に仕上げたとのこと。
じつは「焼肉店 肉料理 樹(たつき)」では、かねてより杉本夫妻のつくるワインをお客様に提供されているそうです。ゆいツアー企画者が、せっかくなので杉本夫妻から直接、お肉に合うワインを教わるスペシャルなツアーを企画したいという想いで依頼したとのこと。杉本夫妻が選んだ「ときめき」という名のロゼワインで乾杯し、お待ちかねの、コース料理の幕開けです。
スープや前菜など、神戸ビーフが様々にアレンジされた一品一品はどれも味わい深く、趣向を凝らしたメニューが続きます。メインは、サーロインの炭火焼き。約2時間半、ゆるりと神戸ビーフのコース料理をお楽しみいただきました。杉本夫妻が各テーブルに挨拶に回られ、ワインのお話も楽しまれていました。
神戸ビーフが選ばれる理由
直営の「川岸牧場」では、雌牛のみ350頭ほど飼育しているとのこと。雄よりも体が小さい分、雌の方がぎゅっと栄養が詰まっていると言われているそうです。そもそも神戸牛は、出荷の際に神戸肉流通推進協議会がその生育環境、血統、肉質などにおいて厳しい基準を満たした但馬牛に与える名誉ある称号のこと。日本三大和牛(神戸牛、松阪牛、米沢牛)の中でも、一番厳しい審査基準を設けているのが神戸牛だそうです。
兵庫県内の和牛の生体品評会を実施している兵庫県畜産共進会には、種牛の部と肉牛の部があり、川岸牧場は肉牛の部で、最優秀賞に選ばれるほどの資質や発育状態の良さ。食に精通している有名人も多数、来店しているのだそうです。
帰り道、車内にあふれる皆様の満ち足りた表情が印象的だった今回の旅。神戸から1時間半ほどの距離に位置する西脇の食や産業、歴史に触れていただきました。これからも、心に深く刻まれる旅をご提案できればと思います。
<ツアーの行程>
「播州・西脇 自社牧場直送 極上神戸ビーフに舌鼓の旅」
◎2018年10月2日(火)
◎織馬鹿(播州織の工房見学)→ 西脇小学校(見学)→ 肉処 樹(神戸牛コース・カリフォルニアワインのオーナー杉本隆英氏より、料理に合うワインについて語っていただきます)→ 帰路